糸を紡いで、機を織る
今回、生まれて初めて繭から糸を紡ぐ体験をさせて頂きました。
江戸中期から昭和の初めまで、私の田舎町は、野蚕で栄えておりました。
現在は産業としては廃れてしまいましたが、近年、山繭を復活させる運動があり、その拠点となっている場所で、体験をさせて頂くことが出来たのです。
写真を撮りそこねてしまったのが残念ですが、天然の山繭は苔の様に美しい緑色。
熱を入れることで、その色の鮮やかさは失われますが、落ち着いた明るい緑色に変わり、山繭織の原料となります。
1つだけ繭を頂いて、慣れない手つきで糸を引いて行きます。

こ、これは面白い。
初めてのこと故に、太くなったり細くなったりしながらも、どうにか切れないで1本の糸に。
そして、その糸を使って機織にも挑戦。

紡いだ糸が少々細すぎましたので、杼(ひ)に二重にしてに架け、用意してあった縦糸の上に、横糸を入れて、一段一段織って行きます。

自分で紡いだ糸はちょっぴりなので、間に少しだけ入れて、小さな布が出来ました。

コースターくらいにはなるかな?笑

写真の黄味掛かった明るい色の糸が、自分で紡いだ山繭本来の色の糸です。
機織り、いいですね・・・始めたら夢中になってしまいそうです。苦笑
自分で繭から育てたものを、キモノや帯に出来るなんて、夢のようなお話ですワ。
しかし、自身の住宅事情を考えると、大きな機を置くのは難しく、更にはマンション暮らしでは山繭を育てるのも困難。
残念だわ・・・。
それでも、貴重な体験となりました。
この日のおキモノは、大叔母のヤチヨさんに頂いたウールのキモノに、町田の天満宮で手に入れた分銅模様の帯。

残念ながら、大雨な上に肌寒く、雨コートを着っぱなしとなりました。
仕方が無いので(?)、父ひろしが育てたターツァイの写真でも載せておくことといたしましょう。苦笑


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コメント
美しいのかコワイのか
怖いよー、泣いちゃうよー、うにささん、そんな怖い虫は見ちゃダメ!
バサバサッという前の
天地がひっくりかえっても、絶対お会いしたく
ございませぬ…でも野蚕紬は憧れなんですが。
いろどり繭
埼玉県秩父市では「いろどり繭」という薄い黄色のブランド繭があります。
今年9月に「NPO川越きもの散歩」の主催による秩父養蚕農家見学会に行ってきました。
蚕の姿に弱い方は遠巻きにして見ていました。
私はしっかり触ってきました。すこしひんやりとして弾力のある蚕でしたよ。
ひよっこさま
私、そういうキャラに見えないらしいのですが、虫がとっても苦手なのです。
子どもの頃は平気だったのですが、いつごろからか、そんな体質に。
今度「虫のどこが嫌いか」で、別パラをやってみようかな。
そんなん読みたい人、いないでしょうけど(笑)
式部さま
私もでっかい蛾が苦手です。
田舎育ちなのに、どうしてこんな体質になったものやら・・・・・・。
うちの相方は平気なんですよね~。
同居人としては心強いのですが、趣味としてはいただけません!(笑)
一人靜さま
参加してみたいなぁ・・・っと指をくわえながら遠巻きに拝見させて頂いております。(もう少し近ければ・・・)
小学生の時に、教室で蚕を育てた思い出がありますが、あの頼りなさは他ではあまり見ない感じのものですね。
大人になってから読んだ本の中に『最も人の手によって家畜化された生き物』と書かれており、至極納得したものです。
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tanukiさま
機織り体験楽しかったですよ♪
糸1本とはいえど、確実に成果が上がるので、集中力がどんどん高まる感じでした。
私に付き合わされた母やすこは、本当はさっさと切り上げて帰りたかったようですが、私が中々手を止めないので、
「もう、好きなだけやっていきなさい・・・。」と途中で匙を投げておりました。苦笑
はい♪紫星人でございます。覚えていて下さって嬉しいです

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これは本当に貴重な体験ですね!
織りあがった布の中の黄色が利き色になってて素敵です。
おつかれさまでした♪
麻の葉柄のお着物、紫星人の記事の時のものですね♪(笑)
分銅柄の帯もモダンですね(^^)