テオ・ヤンセン展へ1
チョコレートとは何ら係わりのない『テオ・ヤンセン』展に出掛けて参りました。

日本科学未来館で開催されたこの展覧会も、この日が最終日。

なんだか私・・・いつも展覧会の最終日を狙っているように思われるかもしれませんが、そんなつもりはないのですよ。苦笑
さて、オランダ人作家のテオ・ヤンセン。

テレビ番組などでも多く取り上げられておりますし、日本での展覧会も2度目になりますから、目にされたことのある方も多いことと思います。
そんなわけで、極々簡単なご紹介。
プラスチックチューブから作られたテオ・ヤンセンの造形物は、主に風を動力として砂浜を動きまわり『ストランドビースト(ビーチアニマル)』と名付けられ、『生物』として提示されています。

ん?プラスチックで作った生物??と思われる方もいらっしゃるでしょう。
直截な言い方になりますが、そこにはそれ、作家の持つ物語があるわけです。

ごく個人的には、物語の設定はもう少し大括りの方が好みなのですが(苦笑)、それはさて置いても、彼の作品の造形美と機能美には目を見張るものがあります。

実は私、骨にはいささかご縁がありましてね・・・プラスチック素材とはいえ、ホネホネしたものは、大好きなのですよ。笑

会場内は撮影自由な上に、ブログへのアップも問題無いとのことですので、今回は動画もご紹介致しましょう♪
天然の風で動いていないので、ちょっとガックンガックンしてますけど・・・。苦笑
こちらが最新作。
映像では手動で動かされておりますが、本来は帆が風を受けて(食べて)動き、下の写真に見られるようなペットボトル(胃袋)に圧縮空気を溜め込んで、それを動力にして歩行が始ります。

(映像とは別の作品です。)
続きはまた明日。

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2011年2月文楽とスイーツ6
バレンタインデー前でありましたので、特設のチョコレート売り場へ。
ウロウロしながら目が止まったのは、UAE(アラブ首長国連邦)のチョコレート『アルナスマ』。

確か、昨年も目に入った覚えはあったのですが、今年は販売員のお姉さんがあまりにも美しかったので、買ってみる気になりました。(なんだか、オッサンみたいな行動ですが、意外と女性にも効果アリと思います。苦笑)
普段からオレンジフレーバーチョコ好きの私達、迷わず『マカダミアナッツ&オレンジ』の板チョコをチョイス。

帰宅後、味見をしながらヒョイとパッケージの裏の原材料を眺めておりましたところ思いがけない名称が・・・。

ラクダミルクパウダー(UAE産)。
ええ??
確かに、パッケージに駱駝のイラストは付いておりましたし、名前も『キャメルミルクチョコレート』ではありましたが、駱駝ミルクが入っていたとは気づいていなかった。
だって・・・CAMELの煙草にラクダの毛が使ってある訳じゃありませんでしょう。
今、駱駝成分が体に・・・。
いや、駱駝が嫌なわけではないのですが、駱駝の顔が頭を霞めるではないですか。
目が覚めたら、まつ毛長くなってたりして・・・・。
まつ毛ならいいけど、スネ毛とか鼻毛とかは嫌だよ・・・。(そんなことは起こりません。)
あ・・・でも、私、前に駱駝のチーズ食べたことあるから、私には駱駝成分はもう入ってるかも。
うにさは、覚悟もなしに駱駝バージンを失ったね。
そんなくだらない会話で、スタジオクゥの夜は更けてゆくのでありました。
軽~い、駱駝ショック。
チョコレートは美味しかったですよ♪

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2011年2月文楽とスイーツ5
この日の狙いは、HOLLANDISCHE KAKAO-STUBE(ホレンディッシェ・カカオシュトゥーベ)さんのバームクーヘン。

10年以上も前のこと、ベルリン在住の友人が美味しいバームクーヘンがあるからと空輸で送ってくれたことがありました。
しっとりとしたそのバームクーヘンの美味しさを思い出しながらも、なんというケーキ屋さんかを覚えていない私達。
伊勢丹に出来るバームクーヘン待ちの行列を眺めながら、もしやこのお店ではなかったか??との疑惑を持ちつつ数ヶ月。
結局、行列に並ぶ決心をするために、現在デュッセルドルフに住んでいる友人にバームクーヘンについての問合せという馬鹿馬鹿しいメールを送ってしまいました。
蓋を開けてみれば、HOLLANDISCHE KAKAO-STUBEさんは、以前に送ってもらったお店とは異なっていたのですが、親切な友人は「ドイツ語的に考えるとオランダ風カカオ層という意味になるよ」「バームクーヘンは無茶なことしなければおいしいよ」・・・と行列に並ぶための背中まで押してくれました。
その上、次回帰国の際にはデュッセルドルフから美味しいお菓子を運んで来てくれるとの便り。
メールの最後についていた『ちょっと待ってなー。』の文字が、『仕様の無い子』・・・と書いてあるかのように思えましたよ。
ああぁ・・・、お土産催促したみたいになっちゃったぁ・・・。(私のバカ!!・・・でも嬉しい。)
そんなこんなで、HOLLANDISCHE KAKAO-STUBEさんのバームクーヘン。

パッケージがとってもかわいいのです。
私達が求めた一番小さいサイズのものは、賞味期限が当日限りでしたので、ふたりでモリモリ頂きましたとも。(ふたりで食べるにはちょっと多い・・・。汗)
ちなみに、以前に送ってもらったお店はコチラ。
なんとRabienさん、HPに日本語ページがあってバームクーヘンのみ日本からでも購入可能だそうです。
便利な世の中になりましたね。

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2011年2月文楽とスイーツ4

前回の訪問で、ご飯ものを頼んだ際には、甘味はどれでもハーフサイズのものを作って下さることを学習しておりましたから、今回は迷うことなく決められましたよ。笑
『豚茶漬』は『豚饂飩』と同じお出汁のお茶漬け。

柚子の香りが、花粉症の鼻にも優しく香ります。笑

小さな土鍋で出てきたのは『鍋焼き雑煮』。

一見すると、大丈夫かな??(足りないのでは??)と思う小ささでありましたが、中にはギュムギュムにお饂飩まで入っており、納得のボリューム。

季節の『いちごソフト』に

『桜あんみつ』を頂いて。
満足満足♪
立春から間もないこの日、おかめさんのディスプレイは旧正月らしい賑わいで飾りつけられておりました。

赤坂見附まで歩く道すがら、ビルの谷間に小さな神社を発見。
「まだ、初詣済ませてなかったね・・・。」
そんなわけで、急遽、初詣決行。

平河天満宮。

帰宅後に調べたところによると、日本一皇居に近い天満宮なのだとか。(お膝元で、道真さんがすっごく怒ってたりしたら恐いなぁ・・・。)

撫牛も撫でましたよ。

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2011年2月文楽とスイーツ3
この日は珍しくロビーでのお弁当合戦にも参戦せず、さっと売店を覗いただけで大人しく席に着きました。
アララ・・・緞帳が、上がったり下がったり。
知りませんでしたワ、幕間に緞帳の解説があるなんて。
たまには違う行動を取ってみるものですね。笑

続いて、2月の文楽公演『嫗山姥(こもちやまんば)廓噺の段』。
先の『芦屋道満大内鑑 「葛の葉子別れの段」「蘭菊の乱れ」』が安倍晴明誕生秘話とするならば、こちらは阪田金時の誕生秘話。
阪田金時さん自体は出て参りませんが、そのお母さん(元傾城の八重桐さん)とお父さん(現在煙草売りの阪田時行さん)のお話です。
この段の見所は、なんと言っても八重桐さんの口の悪さ。笑
毒を吐きまくりであります。
一方、夫の時行さん、やられっぱなしかと思いきや、ええ??そんな怨念を残して逝っちゃうの??
八重桐さん、好むと好まざるとにかかわらず、夫によって神通力をもたらされ山姥に変身。
出ましたガブ!!
・・・塀も築地も飛び越え跳ね越え、雲を分け、行方もしらずなりにけり。
現実的な世界を、鬼に一蹴されるような、余韻の残るお話でありました。(続きが見たい・・・。)

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2011年2月文楽とスイーツ2
「葛の葉子別れの段」と「蘭菊の乱れ」。
ものすご~く大雑把に言うと、安倍晴明のお父さんとお母さんのお話です。(掻い摘み過ぎ・・・。)
子まで生した仲の奥さんが、実は信田森(しのだのもり)の白狐であることが明らかになる異類婚姻譚。
「恋しくばたずねきてみよ和泉なる信田の森のうらみ葛の葉」

白狐でも、キモノは油揚げの色なのね・・・。笑
この姿で、狐の顔のお人形が登場した時、子どもが見たら「嫌ぁーーーーーー!!」と言って泣き出しそうなくらいに、どうしようもないほどその姿は獣でありました。
小学生の時、狐のお面の真似をして、同級生の男の子を泣かせてしまったことのある私としては、ミヤモト君はこんな気持ちであったのかと・・・・。汗

知ってる人の顔が狐の顔になるのは、確かに恐いです。(今更ながらに、反省。)
しかし、葛の葉さんは、哀しくも美しかったなぁ・・・。

吉田文雀さん、早く体調が回復されますように!!
お姿が見えないと、やはり寂しいです。

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2011年2月文楽とスイーツ1

毎日顔見てるケド・・・一緒にお出掛けするのは2ヶ月ぶりだね。汗
しかし、準備はしていたものの、当日の朝、どうにもキモノを着る気になれない私。
あぁ・・・辛い季節がやって参りました。
花粉です。涙
演目に合わせて、狐の帯留を使うつもりでおりましたが、この日は潔くキモノは諦めることに。
まぁ、観劇中に鼻水垂らしてキモノを着ているよりは、洋服にマスクで顔を覆っている方が良いでしょう。(上演中のクシャミも傍迷惑でしょうし・・・。)
拝見したのは第一部
『芦屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ)』
・葛の葉子別れの段
・蘭菊の乱れ
『嫗山姥(こもちやまんば)』
・廓噺の段

今年の幟は文字が大きいなぁ。(昨年の幟はコチラ)
いつも開演ギリギリに滑り込む私たちですが、この日は時間に余裕を持って出掛けたため、開演前の三番叟を拝見することが出来ました♪
扉の開いた会場、まばらで静まりきらない客席。
そこで踏まれる三番叟は、誰のものにもならない感じがして、とても良かったです。
本編の方も、ああいうザワザワした感じで一度見てみたいなぁ・・・。

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おっちゃん再び
以前にご紹介させて頂いたのは、桃葉さん柄の羽織と半幅帯でしたね。
今回は、私の京紫と同じ反物から、おっちゃんがおキモノを仕立てられたお写真をお送り頂きました。

フムフム、衿に縞が入ると、ぐっと男前になりますな♪

そうか!!男性には袴姿という楽しみもあるのですね!!(私も、はいてみたい・・・。)
龍の刺繍半衿は、和キッチュさんでるっこらさんがおっちゃんのために求められたものだとか・・・。(睦まじい


ありがたいことに、この京紫の反物は、関西の落語家さんが高座着にして下さったとのお話も伺っております。
男性に着て頂くと、なんだか反物自体が男前になった気がしますワ♪
寒くなってからは、襲ね(かさね)で活躍させて下さっているとのこと。(私も襲ねで着よう♪)
こころやさんでお披露目した反物の中には、最終的な織り上がりを私自身が目に出来なかったものや、全てを仕立てることは出来ませんでしたので、キモノとしての仕上がりを確認出来ていないものもあります。
また、どの反物も仕立てで遊べることを念頭に柄を作成しましたので、同じ柄であっても、こうしてお写真を拝見出来ることはとても喜ばしいことでした。
るっこらさん&おっちゃん!!2度に渡るご出演(笑)ありがとうございました。
いつかおふたりの仲良しぶりを、間近で拝見したいです。

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2011年新年会へ3

私が仕立てた伊勢木綿はこちらでございます。(反物の状態は『『伊勢木綿とかわいいコモノたち』のご案内11』でご覧下さい。)
なんだかんだで、私の手持ちの伊勢木綿も7枚目。(ちょっと増え過ぎ・・・。汗)

新しい1枚は、これまでのものとは異なり春らしく楽しい感じの色目に挑戦してみました。
先に仕立てた京紫の伊勢木綿やうにさの伊勢木綿とは、出来るだけ同じ印象にならない柄出しを野田さんにお願いし、衽と身頃の繋ぎで、柄の中で一番ビビットな水色が2本並ぶように仕立てて頂きました。(仕立ての妙ですね♪)

初卸しですから、出来るだけキモノの柄が生きるコーディネイトを目指して、帯の色は抑え目に。

帯は、我が祖母ふみゑさんの箪笥の中から拝借した花兎。

真冬に使うには単で寒い感じがするので、少しボリュームのある結び方にしてみました。
帯留には陶器の鼓。

全体が徐々に緑とグレーとオレンジで支配されて来たので、この際、簪も緑。

みささん(うにさのお婆様)の梅の羽織をお借りして、更に緑とオレンジをプラス。

普段、どこかしらに黒を使うコーディネイトにしてしまうことが多いのですが、今回は作っていてカラー絵具を使う楽しさのようなものがありましたよ。

それにしても・・・こころやさんでの伊勢木綿の催事が終了して数ヶ月。
予定していた柄の仕立てが全て終わって、ようやくほっとした私です。
臼井織布さん、こころやさん、そして桃葉さん!!あらためて、お疲れさまでした。

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2011年新年会へ2

おっ!いいじゃない!!

仕立てで遊べる反物ですから、柄をどう出して行くかが悩みどころであったのですが、両袖口に縞が出ることを基本に「かっこいい感じで!!」といつものごとく野田さん頼みの私たち。苦笑

横縞はあくまでも地紋風に、身頃の背面には縦縞は入れず、角度によっては無地のキモノの様にも見えます。

その分、衿に入った縞が効いて、なかなか個性的な1枚となりました。

うにさも初めてのお仕立てに大満足♪

そして、例年通りに、浮かれ踊りであります。笑

今回、うにさは初めてのお仕立てでしたので、寸法をどうするか?という点が一番の問題でありました。
「採寸・・・しなきゃね。」(高校生の時にやって以来やったことが無いから、私も自信ないケドね・・・。)と言う私に、「ひよさも着られるサイズにしといてよ。たくさん着ないと勿体ないから・・・。」と言ううにさ。
あら、そう・・・。
うにさと私の身長差は凡そ10cm。
じゃ、丈は私の伊勢木綿より10cm程短くしとくか・・・短めのキモノは意外と着易いし。
でも、裄は・・・私結構長いよ。
え??いいの??長くても??
・・・とまぁ、こんな感じで、結局、採寸もせずにかなりいい加減にサイズを決めてしまいました。
着せるの私だし、まぁ、いいか・・・。苦笑
実のところ、反物の柄をデザインする段階では、うにさ用に作成したものは別にあったのです。
しかし、織り上がったものを見たとたん、どうしてもこの反物の仕立て上がりが見たくなってしまいましてね。
最後の最後に追加購入した次第。
うむ、よく似合うよ♪(微妙に自画自賛??笑)

izumiちゃんから貰った麻雀牌の根付もコーディネイトにピッタリ。
近いうちに、私も着させて貰おう♪

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2011年新年会へ1
その前に、軽く復習。
先一昨年のうにさ。
一昨年のうにさ。
昨年のうにさ。
先一昨年の私。
一昨年の私。
昨年の私。
ブログって・・・便利だわ。笑
普段、キモノを着ることの少ないうにさが、毎年、喜んでキモノを着る仕事関係の新年会。
今年のふたりの装いはどうであったでしょう??
例年のごとく、暮から色々と悩んだ結果、なんと今年は、うにさとふたりで伊勢木綿をお誂え致しました。
そうです、昨年秋にこころやさんの催事でお披露目した新柄の伊勢木綿です。
いくつかご提案した柄の中の一柄は、催事前に仕立てて会場で展示もしておりましたが、その後、うにさも私も一柄づつ記念に仕立てることを決意して求め、大事に反物を寝かせていたのでありました。
(催事で展示した柄の伊勢木綿は、コチラとコチラでご覧頂けます。)
ジャジャジャン!!

全貌はまた明日。

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八王子車人形 初心者のための解説講座へ3

まずは、高木秀樹さんや西川古柳さんとご一緒にお写真を撮らせて頂いた2日目から。

木綿のコートの下は、真綿入りの大島に、唐草模様の半幅帯。

ああ・・・真綿入りはやっぱり温かい♪
半衿には達磨さんのハギレ。

このかわいいハギレ、実は、トモコさん(うにさのお母様)とチコさん(うにさの叔母さま)が子どもの頃に着られていた四つ身のおキモノを解いたものです。
まとまった分量の布がありますので、現在、使い道を検討中。(検討中にも係らず、ひよさ借用。笑)
続いて初日のおキモノ。

紺地のおキモノはまたしてもロミちゃん宅からの頂き物です。(詳しくは『友人ロミちゃんについて1・2・3』をご覧下さい。)

紬風の柄ですが、染めのおキモノであります。

帯は、昨年求めた伊勢木綿の半幅帯。
そうです、片面に桃葉さん柄の布が使われているあの帯です。

う~ん、紫の面もちょっと見せたい・・・。笑

半衿と帯締と足袋に、ピンクをチラチラチラのコーディネイトでありました。

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八王子車人形 初心者のための解説講座へ2
この日は写真撮影をお許し頂きましたので、写真があります♪

向かって左が高木秀樹さん。右が八王子車人形五代目家元西川古柳さん。
お二人の息の合った会話で、車人形のしくみが解説されております。
文楽では1体のお人形を三人で操ります。
主遣いさんは右手で人形の右手を、左手で人形の頭を扱います。
左手遣いさんは人形の左手を、脚遣いさんは脚をそれぞれに担当します。
では、一人で1体のお人形を操る車人形では、どうなるのでしょう?
人形の右手は右手で、頭は左手で、ここまでは文楽の主遣いさんとと同様ですね。

人形の左手は、写真をよ~く見て下さいまし、頭の根元を掴む古柳さんの左手がお人形の左手に繋がる棒も同時に握っておられますでしょう。

そして、その棒から出た紐が古柳さんの右手首にツーっと繋がっておりますね。

そうなんです、お人形の左手は人形遣いさんの左手と右手首を使って巧みに動かされるのです。
では脚は??
何と、脚はお人形の踵についた突起を、人形遣いさんの足のチョキ(親指と人差し指)ではさんで、動かすのです。

人形遣いさんの足と人形さんの足は、いつも一緒♪

そうか・・・お人形の足が地面につくのね・・・確かに、歩いているように見えまする。
文楽では、人形遣いさんが立ったまま人形を使われるため、お人形の足が直に地面を踏むようなことはありませんから、これは中々に新鮮です。
お尻の下のロクロ車は、クルクルと前後左右に稼動し、動きはかなり軽快。
更に、最近では、やはり一人遣いの『乙女文楽』からヒントを得て、人形の頭と人形遣いさんの頭を繋ぎ、頭は頭で動かし、左手も左手で直接動かす手法も取り入れられているのだそうです。

これを取り入れたことで、これまで車人形が苦手としていた左手の繊細な動きが必要な演目が上演可能になったとのこと。

長唄に合わせて、ひと舞い。

大変興味深く、面白きものでありましたよ。

お二人の後ろにチラリと写っているのが『ろくろ車』です。

最後に忝くも、高木さんと古柳さんとご一緒に記念撮影もして頂きました。
あ・・・お人形も一緒に入ってもらえば良かった・・・。(強欲だなぁ・・・。)

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八王子車人形 初心者のための解説講座へ1
1時間半づつ2日に分かれたこの講座も、今年で5年目になるそうですが、私が出席するのはもちろん初めてのことです。
初日は、文楽や歌舞伎の解説でお馴染みの高木秀樹さんのお話でありました。
人形芝居の成り立ちから、文楽と車人形との関係、八王子車人形の現在に至るまでのお話を、資料映像を交えながら、優しい口調で、そして丁寧に解説して頂きました。
しかし、最初に見せて頂いた映像に、思わず噴き出しそうになる私。
車人形で使用する轆轤車(ろくろ車)の練習風景だったのですが、小さな箱の上に座った人達が、上半身を固定しながらパタパタと足先だけで列を作って移動される姿は、かなりコミカルなものでしたのよ。

ろくろ車・・・もし家にあったら、立ち上がらなくなるな・・・私。(横着車)
楽しそう♪
地方の人形芝居の紹介などもあり、とても参考になりました。
殊に山梨県甲府市の神事に見られる人形『天津司の舞』は、桜の下でお人形が舞い踊り、なにやらとても良きものでありましたよ。(行かなくちゃ!!)
2日目はいよいよ車人形の登場です。

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『八王子に伝わる江戸の粋』八王子車人形公演ご案内

『八王子に伝わる江戸の粋』~車人形と芸妓の綾なす恋~
演目:
一部『寿江戸姿座敷賑』
二部『江戸落語芝居 紺屋高尾 より』
出演:八王子車人形西川古柳座・八王子芸妓衆・芝洲(端唄・小唄)・原千恵子(琴)・入船亭扇治
演出:高木秀樹
2011年2月20日(日)
開場14:30 開演15:00
八王子市芸術文化館 いちょうホール(大ホール)
チケットは以下でお求めになれます。
http://www.hachiojibunka.or.jp/performance/pley/2-20i.htm
皆様は『八王子車人形』をご存知でしょうか?
車人形とは、江戸末期に考案された、人形遣いさんが底に車のついた箱(轆轤車 ろくろ車)に腰掛けながら、一人で一体の人形を操る人形芝居です。
文楽の3分の1の人数で上演を行うことが出来る車人形は、大きな舞台を必要としないことなどから、嘗ては東京では寄席の舞台に上がるほど人気のある人形芝居であったそうです。
1984年(昭和59年)からは東京都無形文化財に指定され、今もなお、八王子の『西川古柳座』で大切に守り受け継がれています。
元来は、義太夫節を用いず、説教節に乗せて演じられたもののようですが、現在では義太夫節をはじめ、新内節、浪花節、落語など色々なものと合わせて上演されているのだとか。
実験的なことにも精力的に取り組まれており、今回ご紹介の公演では、お人形さんと本物の芸妓さんが一緒に舞台に立たれるようですよ。
・・・とまあ、ご紹介などさせて頂きましたが、残念なことに私もうにさも、『車人形』の名前を聞くばかりで、つい最近まで一度も拝見したことがございませんでした。
つい最近まで・・・というのは、1月某日、八王子の伝統文化ふれあい事業実行委員会の主催で『八王子車人形をみよう! はじめてでもよくわかる初心者のための解説講座』というものがありまして、私、拝聴して参ったのです。
続きはまた明日。

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諏訪回想録19

最後に諏訪大社御柱祭の翌日のことも少しだけ記しておきましょう。

片倉館にフラれてしまったことは既に書きましたが、諏訪湖畔をお散歩した後、しっかり別の日帰り温泉に入浴し、ホカホカに茹った私たち。

冷たいものを求めて、上諏訪駅近くにある立派な門をくぐります。

茶房『石の花』さんは、古い内科医院の建物を利用した喫茶店。

お店の中には、骨董品やら古本やらがどっさりあって、あまり気取った感じがしないところが好ましい。

あっ!クリームソーダが!!

ムクムクムクムク・・・。
お店の方と3人で息をのみます。
「何が、起こったんでしょうね・・・??」
とりあえず、変だから・・・写真に撮っておきましょう。笑

旅行に行ったら地元のスーパーに寄るのも楽しみのひとつ。
コレコレ!!塩いか♪

海のない長野で古くから食されている塩漬けの保存食であります!!

塩抜きをしている姿は・・・不穏。苦笑
宇宙人みたいな見かけではありますが、生のイカより、濃密な味わいで、とっても美味しいのですよ♪
そして、長野と言えば馬刺し。

一部は、刻んだピクルスも添えて、タルタルステーキ風にして頂きました。

コーレ??・・・って何??

なんだか、巨大なウルイみたい・・・。

後で調べることとして、とりあえず買ってみよう♪
予想は大当り。
なんと諏訪地区では、ウルイ(ユリ科の多年草オオバギボウシ)のことを『コーレ』と呼ぶのだそうです。
しかし、ご近所のスーパーで目にする『雪ウルイ』の3倍くらいはあろうかという背丈に、厚い葉。
茹でたり炒めたり、格闘するも、歯がたたず。
後から調べたところによりますと、ごく軽く火を通して、歯ごたえを楽しむとのこと。
茹で過ぎたのかしら?意外にも調理の加減が、難しいのか??
一度、仕上がり品を食べてみたい山菜となりました。
諏訪回想録の〆は、友人宅で出して頂いた鮒の甘露煮の写真で。

シホちゃん!!色々お世話になりました。
次回も是非お邪魔させて下さい。(あ・・・コーレの調理の仕方も、教えて・・・。笑)
おしまい。

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諏訪回想録18

せっかくここまで来たのですから、是非とも御柱と共に鳥居をくぐらねば!!っとばかり、再び御曳行に合流いたします。
街中を曳き進んでいた時よりも、人の数は更に増え、全ての人の気持ちが前へ前へと御柱を後押しする様です。

段々と、

段々と鳥居が近づき、御柱に続いて私たちも境内へ。

ヨイサ!ヨイサ!ヨイサ!!

神域に入ってからの進み方は、目を見張るものがありましたよ。

コラコラ、私!またこんなに近づいて・・・。(うにさは少し離れたところで心配顔。苦笑)

しかし、ここから先は御柱の先端を三角錐型に整える『冠落し -かんむりおとし』や、ロープを掛け、『車地 -しゃち』と呼ばれる人力の巻き上げ機の様なもので御柱を立てる建御柱の儀式に入りますので、関係者以外は、もう御柱に近づくことは出来ません。

その上、建御柱を見るために、朝から場所取りをされている方も多く、ちょっとやそっとでは、ここから先はもう身動きが取れないのです。

既に、案内をしてくれていた諏訪の友人とははぐれ(小さい子が一緒でしたので、むしろその方が安心。汗)、うにさとふたりきり。
人の腋下に入り(背が小さいので・・・)、目を回しそうになっているうにさ(シューノーケル持ってくれば良かったね・・・)の腕を抱えながら、ごった返す境内で目を移せば、秋宮三之御柱がまさに建御柱の最中。

おお~~!!立ち上がった御柱の上で御幣(おんべ)をかざす男衆。


ラッパの音が鳴り響き、垂れ幕が下ろされます。

スゴイ!スゴイ!
熱気冷めやらぬ観衆の中に、笊を抱えた男衆がちらばります。
秋宮三之御柱が見事に建ち上がった祝いとして、餅蒔きがなされるのです。
お兄さ~ん!!こっちにもこっちにも!!
しっかりと即座に、しかも何故か思いのほかたっぷりとお餅をキャッチして、うにさの腕を引きながら群衆の外へと駆け出す私。(早く出ないとうにさが酸欠になっちゃう!!)

いや~、すごかったね~~♪
うにさヘロヘロ、何故か私はとっても元気。
こういう時の俊敏さって、どこから来るのでしょうね?野生が蘇るのかしら??
普段からこのくらいのスピードで動けたなら、仕事もはかどるのになぁ・・・。
次回の諏訪大社の御柱祭は2016年。
元気で参加出来ますように。

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諏訪回想録17

一旦、御柱の側を離れて腹ごしらえと付近の散策。
曳行に戻るつもりでおりましたので、あまり遠いところにまでは足を延ばしませんでしたが、アミューズメントパーク状態の下諏訪の町に取り込まれる私たち。笑
蔵元の振る舞い酒を頂き。


諏訪銘菓の不二屋さんの『初霜』や、


これでもか!!と言う程ピーナッツの入った『大社せんべい』をお土産に求め。

疲れれば、門前ひろば食祭館で足湯に入りながら、大型モニターで建御柱の中継を眺め。(屋台の買い食いも同時にしてました。苦笑)

通りに戻っては、長持ち行列を見物し、(独特な足運びが面白かったですよ♪)

御柱祭とは関係なく、古道具屋に入って、帯締や招き猫を漁り・・・。

下諏訪の町を、あっちへヒョロヒョロ、こっちでチョコチョコ。

そんな中、以前に夜祭で訪ねた秩父のことが、どうも頭を霞めるのです。
諏訪も秩父も、土地の人に大事にされる神様がおわし、町を挙げてのお祭があって、自然が近く、今では田舎町の様に思われることも多いけれど、近代において繊維産業で大いに栄えた町です。
東京都心からの程よい距離なども関係しているのかもしれませんが、なんだか、少し共通するものが感じられるのです。
うまくは表現出来ないのですが、強いて言えば『土地の誇り』の様なものかもしれません。
いいものだなぁ・・・と思いました。
全く異なる季節に訪ねた2つの町ですが、いずれも、もっと知りたい・・・と思える町でした。
(秩父夜祭については『秩父夜祭1・2・3・4・5・6・7・8・9』をご覧下さい。)

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諏訪回想録16
曳き子も、曳き綱の根元近くになると、ライトブルーの法被姿の氏子達の姿は消え、地下足袋に股引き腹掛け鉢巻姿の屈強な男衆の姿に変ります。

かっこいいぞ♪

少し進んでは休み、休んでは力を込めて綱曳きの繰り返し。

御柱の先にに跨り、一層高く掲げられた御幣。

御柱だ!!御柱だ!!う、うにさ!!はぐれないでね!!(注:自分が見失われないために言っている。)

姿を現した諏訪大社秋宮四之御柱の周りには、梃子棒を操る男衆。
赤いのはシャツだけではありません。

力仕事と日焼けとお神酒で、お顔の色も真っ赤赤。

じわりじわりと御柱に近づく私。
進行が止まったところで、ひょいと梃子棒を持ったお兄さんと目が合いました。
「乗る??」
えええ???
ブンブンと首を縦に振る私。
お兄さんの視線が私の足元に流れ「あ、草履か・・・。」という言葉が終わらないうちに、私の右手は草履の踵を捉え「脱ぎます!!」と一言。(我ながら早かった・・・。)
そんなわけで・・・私、流されるままに御柱の上。

足を踏ん張るように言われて、力強く立っております。笑
諏訪の友人も一緒に、梃子棒も渡されて更に1枚パチリ。

予想外の展開に動揺しつつも、夢心地♪
曳行が止まっている間は、子どもも大人もみんな御柱に近づきたいのですよね。

これもまた、良い光景でしたよ。

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諏訪回想録15
今日は節分だものな・・・でも、給食で恵方巻が出てしまったら、お母さんは困らないのだろうか??
お母さんの夕飯の腹積もりが、心配になる一言でありました。
さて、お話を御柱祭に戻しましょう。
木遣り唄とともに見えて来たのは、サラサラと風になびく御幣(おんべ・・・ヒノキやトウヒを薄くスライスしたもの)の姿。

御柱を曳くための長い長い曳き綱の先もいよいよ見えて参りました。
一度に進む距離は、ごく僅か。
なんと言っても巨大な御柱を人の手だけで曳いているのですから、早くなんて進みようもありません。
木遣り唄の先導を頼りに、たくさんの人が力を合わせてゆっくりとゆっくりと、しかし確実に御柱は諏訪大社秋宮を目指して動いて行きます。
木遣り唄は、唄とは言っても長いものではなく、曳き子達が息を合わせるための掛け声に近いものです
曳行の場面場面で異なる唄があり、また上社と下社でも差があるのだそうです。
高くのびやかな木遣りの声は、御柱が通る道を掃き清めるかのように響き渡りますが、この木遣りにも上手下手があるそうで、達者な方の木遣りでないと、曳き子の調子が合わず御柱はぴくりとも動かなくなるのだそうですよ。

木遣り衆の方とも記念にパチリ。

有名な木落し坂とは異なり、町の人達が気軽に参加出来るのも里曳きの楽しいところ。
綱の先頭付近は、下諏訪地区揃いのライトブルーの法被を着た氏子さん達が、入れ替わり立ち代り、子綱を引っ掛けては曳行に参加されておりました。

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諏訪回想録14

全国区のテレビで流れるのは、勇壮な木落し坂の場面がほとんどですが、木落しは、お祭のほんの一部。
実際には、とても長い長い時間を掛けたお祭なのです。
祭の3年前(上社は2年前)には柱になる木の見立てが始り、上社下社合わせて16本のモミの巨木が、伐採や乾燥を経て、木落としや、川越し(上社)、里曳きなどの長い道のりを、滑車などは一切使わず時間と沢山の人の手を掛けて各社へと曳き込まれ、4社の社殿の4隅に建てられるのです(建御柱)。
里曳きでは、騎馬行列や長持ち行列や花笠踊りなども、祭に華を添えます。
私たちが訪ねたのは、このお祭の最終日。
上社は既に数日前に建御柱まで終了し、下社の方も春宮は建御柱を1本残すのみ。
この日の見所は、秋宮の四之御柱の里曳きと、前日に曳きこまれた他の3本も合わせての建御柱。

とことこと秋宮へ向かって歩いて行くと、溢れんばかりの法被姿の人人人。

幟の文字も、なにやら太古な感じを醸し出しております。(何ていう字体なのかしら??)

5年前に訪れたのどかな平日の諏訪とは違い、町全体が熱気の包まれて動いている様です。
秋宮から春宮へ続く道を進むと・・・、遠いところからかすかに聞こえる甲高い唄声。
コーレハサンノ~ウェ~~~~~~(???)
ヨイサ!ヨイサ!ヨイサ!

あ・・・、御曳行がやって来る。

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諏訪回想録13

駅では、過去の御柱祭で使われた曳き綱や

御柱、

そして諏訪出身の友人がお迎えしてくれました。
目指すは下社の『里曳き』と『建御柱(たておんばしら)』、こんな日は何があっても良い覚悟で、木綿で臨むのが宜しいでしょう♪

普段着で神様に申し訳ない思いは、御幣の帯留で許して頂くことに。

友人の実家にお邪魔すると、祭りの装束に身を包み、腕組みしながらテレビに向かわれるお父様の姿。
うふふ・・・実はこちらのお父様もひろしさん。(第3のひろし登場です。笑)
学生時代、彼女のお父様、うにさのお父様、そして私の父を指して、娘3人はお互いに「うちのひろしが・・・」と語り合ったものです。
諏訪のひろしさんが見つめられていたものは、もちろん、ケーブルテレビによる御柱祭の中継。
この年、体調を崩されていたため、お祭にはテレビ越しの参加であったひろしさんですが、そのお姿は本当に勇ましく素敵でありました。
なんでしょうね、何かあった時に、すぐに飛び出して行ける準備が整っている年長者としての役割を泰然と果していらっしゃるというか、こういう目があるからこそ安心して祭が進められるというか・・・諏訪の御柱祭を支える層の厚さや魂を垣間見たような気が致しましたよ。
お母様から手渡されたものは、法被。
諏訪のご家庭では、来客用に法被がいくつも用意してあるのだとか。驚
わ~♪法被なんて着るの初めて。

もちろん、ちびっ子のハルちゃんも小さな法被姿で準備万全。

素敵過ぎるお父様の法被は、その背に、それが通ると人垣にさっと道が出来ると言われる諏訪大社の梶の紋が入ったもの。
ブログではお見せ出来ませんが、この紋が入った法被を纏うのは、諏訪人の憧れなのだそうですよ。

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