7月の京都寄道6
実は、この京都寄道前の広島帰省中に、奇妙なことがありました。
数日の間、母やすこと共に、いくつかのスーパーや八百屋や無人市を覗きましたが、茄子を見る度に、やすこがブツブツと独り言を言うのです。
「違う、違う・・・」
「これじゃない・・・」
「加茂茄子はいらない・・・」
「私が欲しいのは水茄子・・・」
水茄子・・・ですか???
奇妙に思っておりましたところ、父ひろしのパソコンを借りれば、そこには水茄子情報がブックマークされております。
このふたり、いったい何を??
我が親ながら、不審な行動です。
気にはなったのですが、ここはあえて理由を質さず、水茄子を求めて送りつける方が面白いかと・・・ふふっ。

結果、ふたりは大喜び。
両名からその感激ぶりを示すメールが届いた程です。
そこで初めて理由を訊ねたところ、
なんでも昨年の祖母ふみゑの白寿祝い(子ども世代で行った)の折に、料亭で水茄子が供され、あまりの美味しさに虜になったのだとか。
その後、探し続けているものの、私の田舎では全く見つけることが出来ず、恋焦がれていたのだそうです。
そ、それは良かったよ。
これまで、送ったものの中で、一番喜ばれたのが水茄子か・・・。苦笑

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7月の京都寄道5
うにさからの、2つ目のお題は『旬の京野菜』。
夕方近く、閉まっているお店も多い中、『京野菜かね松』さんにお邪魔いたしました。

かね松さんと言えば、お食事処『やおやの二かい』が有名ですが、予約殺到のお店なので、未だこちらでお食事を頂いたことがないのは残念なことです。(前日までの予約がベターです。)
さて、うにさからのお題ですが、前回、私ひどく重い思いをいたしました。
(詳しくは『花盛りの春、西へ東へ10・12・13・14 京都編』をご覧下さい。)
今回のお題が出た時、流石の私も「暑いし重いし、野菜を提げて帰るのは無理!!」と申しましたところ、宅急便を使う許可が下りました。(危ない危ない・・・。)
楽が出来るとなれば、俄然、重たいものも入れたくなります。
というわけで、こんなラインナップ

丹波黒豆枝豆・泉州水茄子・万願寺とうがらし・曙胡瓜・賀茂瓜・そうめん南瓜。
重そうなギフトが出来て、なんとなく満足な私。笑
おや?おや?
お題は京野菜のハズですが、泉州水茄子が入っておりますね?
泉州と言えば大阪。
これにはちょっとした訳がございます。

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7月の京都寄道4
7月にお教室が四条寺町に移転されたため、寄り道するには、とっても便利になりました。
何と言ってもど真ん中ですから、京都旅行の途中に、ちょいと着付けのレッスンをするには、スケジュールが組み易い♪
さてさて、今回は何をリクエストいたしましたかね?

前回のレッスンでは、自分サイズのキモノを持って、基本的な着付けについて教えを請いました。(詳しくは『京都へ寄道3・5』をご覧下さい。)
次なるは『帯の基本』か?とも考えましたが、思うに、帯結びよりもキモノをきれいに着ることの方がずっと難しいように感じるのです。
CHOKOさんの『カラテア結び』は、3回目の楽しみとして取っておきたいし♪(自分に対して出し惜しみ。笑)
・・・で結局、出した答えは『サイズの合わないキモノをきれいに着るコツ』となりました。
手持ちに古着が多い私としては、ベストな選択でしょう。
前回同様、私の体型から作るより美しく見える気姿のための補正について、腰紐の位置や背中のシワの取り方まで、懇切丁寧に疑問に答えて下さいます。
個人レッスンなので、レッスンというよりは、よろず相談をお願いしている風情の私。苦笑
ご相談は、短い帯をうまく使うコツに移り、季節がら浴衣をきれいに着るコツにまで及びました。
ひとつひとつ、納得出来るように説明を加えて下さいますので、私の悩みも随分晴れました。笑
チエコ先生、ありがとうございました!
次回もご相談・・・いや、レッスンよろしくお願いいたします。笑

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7月の京都寄道3

実は、うにさからの1つ目のお題は『おいしい餅菓子』。
餅は餅でもわらび餅となりました。笑
おもたせ用は予約が必要なので、前日に予約電話を入れ、準備万端。
竹筒型の容器に箸を入れると、たっぷりの黒蜜に浸かったわらび餅が姿を現します。

Oh~!見た目は、ちょっと変わったレバ刺しみたい?笑

黄粉をまぶして、パクリと口に入れると・・・ニュルニュルもっちりツルン♪
こんなわらび餅、食べたことない!!
実はうにさは黒蜜の味が少し苦手なのですが、徳屋さんの黒蜜はクセがないのでいくらでも食べられそうな気配です。(危険なわらび餅だワ・・・。)
あまりの美味しさに、お店で頂く出来たてのわらび餅を食さなかったことにもちょっと後悔の念が生まれます。

自分の欲望と胃袋の大きさが見合わぬことが恨めしい。(欲望が大き過ぎるだけの話ですが・・・。)

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7月の京都寄道2

そもそもは、私がこちらの『ほうじ茶のかき氷』を食べてみたかっただけなのですが、HPを拝見したところ、『おもたせ』にいとも美味しそうな『本わらび餅』があるではないですか。
クンクンクンクン・・・匂うぞ匂うぞ!
旨いものセンサーが激しく反応いたします。

お店の暖簾を潜って、まずは、当初の目的の『ほうじ茶のかき氷』を頂きました。

ほうじ茶の香りがほんのりと香ばしく、あっさりとした黒蜜と、添えられたレモンで後味もすっきり。
お抹茶のかき氷とはまったく別物です。
本当に嫌味のないお味なので「かき氷はやっぱり『みぞれ(スイ)』が一番!!」という方に、是非お勧めしたい!
各テーブルの上には小型の七輪の様なものが置いてあります。

お訊ねしたところ、これでお餅を焙ってお汁粉やお善哉に入れて食べるのだそうです。
心惹かれますわ♪
これは、うにさと一緒に是が非でも再訪しなくては!!
どうも、私の京都はお餅づいているような・・・。苦笑(詳しくは『京都旅行2008-食道楽の巻・その2・3』をご覧下さい。
)

祇園のど真ん中にあるお店らしく、店内には、こんな団扇が飾ってありました。

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7月の京都寄道1
たまにはね・・・と言いたいところですが、実は、ちゃっかり京都に寄り道していたのでありました。苦笑
キモノレッスン鞠小路さんの2回目のレッスン。
1回目が昨年の11月のことですから(詳しくは『京都へ寄道3・5』をご覧下さい。)、2度目のレッスンの待ち遠しかったこと。
今回は何をリクエストしようか?と考えるだけでもワクワクいたします。

ところが、広島を発つ前々日あたりから、梅雨の明けぬ中国地方は激しい雨。
これは困った・・・
キモノで出掛けるには、広島に持ち帰ったものでは軽装備過ぎます。
うーむ・・・?
ここは潔く諦めるのがよろしい。
前日にご連絡をして、急遽、下着以外のものは全てお借りすることに致しました。
こういうシステムはありがたいですね♪
当日、思っていた以上に雨は激しく、広島以西の新幹線はストップ。
その影響で広島から京都までの新幹線も1時間近く余分に時間が掛かる程でした。
昼過ぎ、京都到着。

どんよりと重たい空模様ではありますが、午前中は激しく降った雨も小康状態。
夕方まで持つかしら??
予定よりやや遅い到着になったため、自称安楽椅子探偵うにさからの指令をこなすには、順序を考えねばなりませぬ。
そうです、今回もまた、お題が出ているのです。苦笑

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2009年7月お茶のお稽古5
いささか恥ずかしい思いを致しました。汗
福島さんで御用のものを見せて頂いておりますと、なにやら後から帯のあたりをつっつくような感じが致します。
???
振り返れば福島さんの大女将さん。
この大女将さん、お話もお上手で、小さくてとてもかわいらしい方なのですが、その大女将さんが私の帯のタレの部分を折り曲げていらっしゃる。
???
「新品の単の帯っていうのはね、最初に端を自分で縫うものなのよ。」
なんですと???
すぐに事情は理解出来ました。
実は、私、届いた帯を見て、手先・タレ共にちょっと変わってるなぁ??っと思っていたのです。

しかし、新品の単の帯など購入したことのなかった私は、最近のものは端がこんな処理になっているのか・・・と、そのまま身につけてしまったのでした。
いや~ん、解ったとたんに恥ずかしい・・・。汗

確かに、古着の単の帯の端は折込んでありますわね。
まぁ、知らないとはそうしたものです。
仕方が無いので、その日は堂々とそのまま電車に乗って帰路に着いた私ですが、久しぶりの冷汗でした。

福島さんの大女将さん!本当にありがとうございました。

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2009年7月お茶のお稽古4
32度超えの暑い日でしたが、みささんの阿波しじらをお借りいたしました。

そして、私にしては珍しい新品の帯!!

目にも眩しい白に青と黄色の涼しげな博多帯。
しかし・・・その輝きを写真におさめるのはちょっと難しい・・・。汗

何とか撮れて、こんな感じ。
実は、ひょんなことから手に入れた帯です。
脱線気味のへなちょこブログとはいえ、毎日続けておりますと、いろいろな方からコメントを頂いたり、メールを頂いたりいたします。
日々、励まされ続けておりますが、この帯もそんな頂いたメールが元で私のところにやって来ました。
名古屋の『きもの水流』さん。
頂いたメールを拝見した後に、HPをウロウロと覗かせて頂きましたところ、なかなかに楽しいものを置いていらっしゃる。
ふと見ると、以前から探していた配色の帯があるではないですか!!

just希望通りの配色!!
正直な感想としては
「しまった・・・見つけてしまったよ・・・」
お買物をする気で覗かせて頂いたわけではなかったので、ちょっとドキドキです。
だって・・・恥ずかしながら、私、半幅とはいえ新品の絹物の帯を買ったことがないのです。
うむ、大丈夫!手が届くお値段♪
我ながら、思いもよらぬ展開でした。苦笑
残念ながらお店に足を運ぶわけには行きませんでしたが、お店の方はとても親切に対応して下さり、気持ちよくお買物をさせて頂きました。
新入荷の有松の雪花絞り。藍はもちろんですが、墨色は一見の価値アリです♪
いつか私のところにお嫁に来ますように・・・。笑

しかし、新品の博多帯を使うのは初めてのこと。
これが噂に聞いた博多帯特有の音か・・・キリキリキリキリ・・・コキュッコキュッコキュッコキュッ・・・お稽古で動く度に音が致します。笑
新鮮な感覚を味わった私ですが・・・初めてのことには落とし穴があるものです。
この日、お稽古の帰りに福島履物店さんに寄った私。

お願いしてあったものを取りに伺ったのですが、そこで大きな過ちを指摘されることになろうとは・・・。

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2009年7月お茶のお稽古3
この日は、先生のお宅のドアを開けたところ、サプライズが!!

なんと、先生が先生のお母様アンティークのおキモノを着て待っていて下さいました。
実は先日来からアンティークのおキモノのお話など楽しくさせて頂いており、私を喜ばせようと着て下さったのです。
もう、感激です!!

普段は先生にカメラを向けるようなことはないのですが、今回ばかりはお許しを頂いて撮影させて頂きました。
いつもお茶向きのシックで美しい装いでお出迎えして下さる先生ですが、この日は先生自身がお茶室の涼やかな花のようで、花入れのお花が必要ないと感じる程でした。
大人の女性のアンティークキモノ姿、素敵です♪

麻のおキモノとのことでしたが、絹のように薄くしなやかで、観世水の紫の美しいこと。(写真では青っぽく写っておりますが・・・。)
先生、本当にありがとうございました。
寄りつきには『通天』のお軸。

『まゆはきを 俤(おもかげ)にして 紅粉(べに)の花』という芭蕉の句が添えられた佐藤屋さんの『まゆはき』。

鎌倉は美鈴さんの『文月』は上品な麦こがし。

どちらも大変美味しく頂きました♪
ちゃんとお稽古もいたしましたよ。笑

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2009年7月お茶のお稽古2

さてさて、ちっともお茶風ではないのでかたじけない!
お稽古ということで、先生も面白がって下さるので、少しばかりお袖の長い古いものを着ております。

朝顔の銘仙。

古い夏銘仙は薄くて軽くてクタクタになっていて、着心地がとてもよい♪

帯は舟越桂×天児牛大の対談の日と同じ百合の帯。

うにさから取り戻した草履を履いて。

夏はキモノも着たいし、浴衣も着たいし、意外と忙しいのであります。笑


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2009年7月お茶のお稽古1
7月1回目のお茶のお稽古のお話。
この日は、偶然にも生徒の皆さんのお休みが重なった上に、私自身も遅い伺いになりましたので、なんと先生とマンツーマンという、贅沢なお稽古となりました。
私ひとりのために色々と準備して頂くのは申し訳なく、割り稽古のみでと申上げたのですが、
「せっかくだから、みっちりやりましょう♪」といつも以上にガッツリとしたお稽古。
夏茶碗の扱いなどを細かくご指導頂きました。
一通り終えた後で、
「次は、黙って見ているから、もう一回やって御覧なさい。」と先生。
扇子を置いて、ご挨拶からもう一度おさらいを始めます。
お茶碗と茶巾と茶筅と茶杓を組んで、「よし!」っと気を引き締めて茶室に一歩、更に足を揃えて、ジャジャ~ンっとばかりに現れたハズでしたが・・・
「うふふふふ・・・、惜しかったわね、右手。」と先生。
?????
ハイ、確かに、何か変な感じが自分でもしております。
夏茶碗の扱いで、茶筅を組む向きが異なることに気を取られた私、左手にあるお茶碗の上の茶筅の向きは正しかったのですが・・・棗を持っているべき右手には、柄杓と蓋置がありました。涙
持ち合わせが違います。とほほ・・・。
やり直しやり直し。汗
いつもの大勢でのお稽古の楽しさとはまた別の楽しみのあるお稽古でした。
お軸は『清滝』。

芝草の刺繍のある、この涼しげで美しいお軸、実は前回のお軸と兄弟なのです。

古い帯1本から、柄を選んで2種のお軸を作られたとのこと。スバラシイ!
タリエちゃん!
先生がタリエちゃんが好きなお軸だからと、見せたがっていらっしゃいましたよ♪
お花はソコベニ(ムクゲ)。

この日は、うにさのためにお菓子のお土産まで頂いてしまいました。

ありがとうございました。

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美しき方の送別会3

このアザミの刺繍帯ですが、実はロミちゃん宅からの頂き物です。
元はロミちゃんの大伯母様のもの。
随分以前に頂いたものですが、今回初めて使わせて頂きました。
というのも、いろいろと思うところがあったのです。
使いづらかったワケでもなく、好みでなかったのでもありません。
頂いた中でも一等気に入った帯でしたし、黒地で合わせ易くあるとも思っておりました。
では何故にこれまで使うに及ばなかったかと申しますと・・・

本当に頂いてしまっても良いのかしら??っと思っていたからなのです。
『友人ロミちゃんについて1・2・3』をお読み頂ければお解り頂けると思うのですが、この帯を頂いた頃には、ロミちゃんはまだキモノの奈落を徘徊してはおりませんでした。(落ちる直前と言ったところでしょうか・・・。笑)
頂いたキモノ群は、ロミちゃんの背丈のこともあり、着ることが叶わないものでしたので、ありがたく着用させて頂いておりますが、帯であればロミちゃんも使えるハズなのです。
お返しした方がよいのでは??
どうせお返しするならば、綺麗なままでお返ししたいのが心情です。
さてさて、どうするひよさ??
・・・で、考えました。
多分、奈落に落ちる前のロミちゃんは、この帯のことをあまり覚えてはいないと思うのです。(キモノに興味が無い頃であれば、そんなものでしょう。笑)
1度着ている姿を見せれば、どんな帯かも解って考えることも出来るでしょう。

そうです、ロミちゃん!この写真を見て、少しばかり考えてみて下さい。
私としては、血筋の方が着られるのであれば、それが一番良いと思うのです。
たった今、合わせるキモノが無いというのであれば、それも良し。
合わせたいものが出てきた時に、いつでも一声掛けて下さいな♪
いつでもお返しいたす所存です。

それまでは、私が大事にお預かりいたしましょう。

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美しき方の送別会2

アザミのおキモノにアザミの帯。
1年ぶりに着たこのおキモノ。
着付けて、ハタと首をかしげました。

むむむ、去年よりおはしょりが出ない!!
もちろん、身長が伸びたワケではございません。
ここ2年くらいかけて、少し体重を増やす計画ではおりましたが、ちょっとこれは想定外の出来事です。

体に厚みが出ておはしょりが減るとは・・・。

ストップ体重!!
しばし節制したいと存じます。汗

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美しき方の送別会1
7月も頭の頃、美しい方が京都にお嫁入りされるとのことで、送別会に出席させて頂きました。

某アンティークキモノショップにお勤めされていた方でしたので、出席者は全ておキモノ。
キモノで集まる会に参加したことがない私は、目を白黒させながら眼福に与るばかりでありました。
40名あまりものアンティークキモノ女子が集まると、流石に圧巻ですね。

披露宴や2次会ではなく、送別会でしたので新郎の姿はなく、会が進むうちに徐々に京都とご結婚されるような錯覚を起す私。苦笑

少し寂しくなりますが、京都ならばそう遠くないうちにお会い出来ることでしょう。笑
新郎様へ!!
人気者の彼女を東京から奪われたのですから、責任重大です!

お嫁様を大事に、仲良くお過ごし下さいましね。笑

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お盆も終わりましたね・・・
以前に、広島のお盆の灯篭についてお話したことがありますが、その際にご紹介した写真は、新仏さんが出た時のものでした。(詳しくはコチラ)
通常のお参りに持って行くのはこちら。

カラフルでしょう。

浄土真宗安芸門徒特有の灯篭ですが、風が吹くと吹流しが長く棚引いて、なかなかに美しいものです。

更に、夜になると、この内側に蝋燭を立て、火が灯ります。
お墓の密集した墓地では、幻想的な光景となりますが、山沿いに1つだけ建っているお墓の灯篭は、人魂が火をともしたようで、子どもの頃は、ちょっぴり怖い存在でした。


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変わりモノの浴衣2
残念ながら、古い生地故に、またしても長さが少しばかり足りませんでした。
そこで和裁師野田さんマジックの登場です♪
反物を求めた当人は、長さが足りないことにも気づかず、野田さんに反物を送った時点で安心しているのですから暢気なものです。苦笑
まずは、見えない下前の衿先に一箇所。

以前に久留米絣を縫って頂いた際にも、下前の衿を他の布で作って頂いておりますが、更に今回はもう1箇所。

下前のオクミの先に別布です。
あらあら、こちらはちょっと柄の入った布が入っておりますね。
そう、この柄がポイントなのです!
まずは確認。

2箇所とも着れば全く見えない位置ですね。
では、頃合よく吹いて来た風に手伝って頂きましょう。(本当は、単なる偶然に撮れた写真です。苦笑)

キャ!裾が捲れて・・・
柄布のおかけで、継ぎは殆ど目立ちません。
布が足りない時に、どこに布を継ぐのかはもちろんですが、どんな色柄を選ぶのかも大切だと、写真を見ながら唸らされた私です。

野田さん、いつもながらありがとうございました。

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変わりモノの浴衣1

この日の浴衣は、一見ベーシックな白地の浴衣に見えますが、ちと変わり物でございます。
古着屋さんで見つけたデッドストックの反物。
基本は白地に大きな立涌模様。

その立涌は、絞り風のプリントなのですが、そのプリントの生地の上に、なんと板締め絞りが施してありまする。

仕立てに出す前の反物は、こんな感じ。

びよん びよん びよん びよよん~。
手が掛かっているんだか?いないんだか?
なんだか・・・職人さんが『試しに作ってみました』感が強いなぁ・・・。苦笑
しかし、よく見ればなかなか良い柄裄です。
追っかけ風に仕立てれば、結構粋な浴衣になるんじゃない?
これで2000円なら儲け物とばかりに買い求め、喜び勇んで野田さんに仕立てをお願いしたのでありました。
背側から見ると、おっ!肩に大蛇を背負っているようで、なかなかよろしい。

ここぞとばかりに、帯絞めも小蛇風に。

お気に入りの浴衣となりましたが、古い反物故に、野田さんには仕立ての際にまたしてもお知恵を絞って頂きました。
続きはまた明日。

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浴衣でふらりと
田舎の夏祭にて綿麻の浴衣を着ておりましたが、今年の初浴衣は、7月頭の都議会議員選挙の日でした。

日が影ってから夕涼みがてら浴衣で選挙に向かいましたが、同じ考えの方が多かった見えて、浴衣姿を多く目にいたしました。笑

大学時代に求めた絞りの浴衣。

長年、漠然と『花柄』っと思っておりましたら、うにさから「どう見ても桔梗でしょう」との指摘があり、そうであったか??っと思う私。

なんだかんだで、絞りの浴衣は厭きが来なくていいですね♪
帯はチェックの兵児帯。

しかし、兵児帯を恰好良く締めるのは意外と難しい・・・特に前帯。

よく肥えてバカボンみたいに見えるので注意が必要ですね。汗

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ひろし&やすこについて・・・その5
実家に帰ると、やたらと花が飾ってあります。
母やすこは池坊のお免状を保持しておりますが、殊更、自由花にご執心。
今回も玄関を入るとこんなものが・・・。

うん、なかなか面白いじゃない♪
しか~し、よーく見ると。

団扇だよ・・・。笑

時には、父ひろしも一緒になって楽しんでいるようですが、ブームがやって来ると、このふたり、ちょっと大変なのです。
二人揃って、竹を求めて近所の竹藪を歩き回り、藤蔓を求めて山を奔り、ふたりが通った後は不毛地帯になるのではないかと思う程。苦笑
恐るべし夫婦の結束。
結果、こういう花入れが出来たりするわけです。


でも、使われていない時は、思いの他ぞんざいな扱われ方。苦笑

父さん母さん!作り過ぎには注意いたしましょう。
私の持ち物が多いのは、絶対にあなた達からの遺伝です!!

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田舎の夏祭3
思った以上に久しぶりに見物した神楽が面白うございました。

広島の山間部から島根・山口に掛けては、神楽がとても盛んな土地なのです。
子どもの頃から、祭と言えば神楽。
ぐるぐるとヤマタノオロチがとぐろを巻く姿を何度見たことか・・・何匹も出て来るし、子どもの頃は本当に怖かった。苦笑
ただ、私の子どもの頃は、神楽と言えばそれなりの年齢の男性が演じていらっしゃいましたが、この頃はちと事情が違うようです。
最初に見た演目は『日本武尊』。
ものすごくハードな舞を、高校生くらいの男の子が舞っておりました。

動きが俊敏すぎて写真に撮れない。笑

勢いがあり、かなり力の入った舞踏。
見応えがあります。
舞台上で、太鼓や笛を操る中には女性の姿も見られます。

途中、神楽団の団長さんのお話によりますと、その昔は神楽団の入団は『その地域の氏子』『男性』『長男』(これは知らなかった!)の条件を満たす者に限られていたそうですが、現在はこの条件では神楽を維持することは叶わないのだそうです。
そのため、今回拝見させて頂いた神楽団では『住む地域を問わず』『性別も限定せず』入団を受け入れているとのことでしたが、ひとつだけ条件が・・・。
『週に3日、必ず練習に参加すること。』
なるほど・・・皆さん力の入った仕事をなさるハズです。
若い人が真剣に神楽を舞う姿は、なかなかよいものでしたよ。

定番の『ヤマタノオロチ』のポージングにも拍手喝采。

よい夏祭りでした。
綿麻の浴衣を着用しておりましたが、写真がお粗末なので、これにて失礼!


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田舎の夏祭2
江戸時代に厳島神社の分社として建立されたという明神神社のお祭りは、元は宮島の管絃祭と同じ日(旧暦の6月17日の大潮の日)に開催されるお祭でした。

私の生まれ故郷は広島市とは名はつくものの、広島市が政令指定都市になる際に合併した田舎町、旧市街からは程遠い山間部にあります。
大雑把に言えば、広島市街から出雲へ向かう途中とでも申しましょうか・・・ともかく、山と川に囲まれた田舎町です。
山間部の町というと、海のものをあまり食べない土地と思われるでしょうが、古くから川の交通(川舟)が発達していたために、山間部であるにも係らず、新鮮な海のものが手に入る土地であったことは、この町の大きな特色でした。
また、川舟による交通は、瀬戸内海からの海産物も運びますが、山陰方面からの物産を運ぶことにも長けていたため、町の産業を発達させただけではなく、町を山陽と山陰の中継地点としても成長させました。
しかし、鉄道や幹線道路の発達につれて、昭和に入ってからは川舟もなくなり、舟着場も埋め立てられてしまいました。
そして、この埋め立てられた船着場があったのが、現在の明神神社の目の前。
かつて川舟が盛んであった頃の明神祭は、この舟着場に泊めた舟の上で、鳴り物を鳴らしながら踊りを踊るという、とても賑やかなお祭だったのだそうです。

その鳴り物の音から『チンチロビッツ』と呼ばれるようになったのだとか。
古い古いふみゑさんの昔話です。

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田舎の夏祭1
ふみゑさんの100歳祝いに馳せ参じた帰省でしたが、うまい具合に生まれ故郷の夏祭りと日程が重なりました。

前に訪ねたのは、恐らく中学生の時。
もう気が遠くなりそうなくらい昔のことです。苦笑
祇園祭りやねぶた祭のような大きな祭りでは全くないのです。

宮司さんも、他の神社の宮司さんが兼任されているようなごくごく小さな明神神社。
名前もジャスト『明神祭』・・・なんの捻りもありません。苦笑
これだけならね・・・うふふ。
実はこのお祭、愛称がございます。
『明神祭』またの名を『チンチロビッツ』と申します。
珍妙な名前でしょう。苦笑
徐々にこの名前で呼ぶ人も少なくなっているようですが、その名の由来について、祖母ふみゑから聞いたことを記しておきたいと思います。

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古い箪笥も・・・
昨年のこと、宝探しに打って付けの古道具屋『蔵の中』さんにて、欅の小箪笥を一竿頂きました。

15000円という低予算の中、希望のサイズを言って探して頂いたものですが、古道具ですからどうしても表面に小さな傷などございます。

当然、了解の上でのこと、こちらとしては何ら不満はありません。
しかし、せっかく我家にやって来たのですから、少しばかりはきれいにしてやりたいというのが心情です。
家具のちょっとした傷の補修にはクレヨンが簡単で良いとのこと。
箪笥が届いた5分後には、クレヨン片手に箪笥に向かっておりましたが、どうもピンと来ない・・・。
むむむ・・・私が望む仕上がりとは違う・・・。
クレヨンを持つ手を止めて、箪笥を睨みつけておりましたところ、ひょいと妙案が浮かびました。
『新うるしだ!』
覚えておられるでしょうか?去年の夏、下駄の台に塗って喜んでおりました『新うるし』。(詳しくは『履物奔走劇27・28』をご覧下さい。)
その後、お話が途中になっている下駄の台につきましては、いささか手の掛かることを始めてしまい、未だ報告出来る状態にありませぬが、材料としての新うるしの魅力に憑かれてしまった私としては、箪笥は願ってもない挑戦相手です。笑
箪笥が届いた30分後・・・絵皿に新うるしを出し、溶剤で薄めたものを布に含ませて箪笥に擦り込む私がおりました。苦笑
約2時間、表面にくまなく擦り込んで、よし!

ポイントは濃い目の色を使うこと。

箪笥の色は茶色ですが、使った新うるしは黒でございます。
ただし、ラッカー仕上げなどになっているものの上に同じ方法を取りますと、新うるしの溶剤のシンナーで塗装が剥げますので、向きませぬ。
呉々も大事のなきよう、目立たぬところで試してからお使いになりますよう。
・・・と、タリエちゃんにお伝えしておきます。笑

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ふみゑさんのお話15

ふみゑさんが着ていた姿も思い出せぬままに仕立て直したのですが、着付けて鏡の前に立ってみると、ふつふつと記憶が蘇ります。

あぁ・・・、確かにおばあちゃんが着ていた。
同じように、母や従姉妹も「思い出してきた。」と言います。不思議なものですね。
キモノが地味目なので帯を少しかわいらしいものに。

黄色地にピンクの橘。
こいうい機会に使いたいのは、六瓢(無病)の帯留。

ふみゑさんの白寿の祝いに、ふみゑさんの着姿を蘇らせ、感慨に耽る私。

そんな私を横に、当のふみゑさんはといいますと・・・
「そ~やー?覚えとらんよー。」とニコニコ。
ま、100歳も近くなればそんなところかもしれませぬ。苦笑

おばあちゃんが着ている姿を思い出せただけでも、仕立て直した甲斐があったいうものです。
そして、私がキモノを着た時のふみゑさんの口癖は、今も昔も変わらず
「日本髪に結うたらええのに・・・」。
ふみゑさんの中では、キモノには日本髪が一番似合うという思いがあるようです。
一度くらいは試してみたいものですが、似合うかどうかが不安ですワ・・・。
日本髪にも種類がありますから、私に似合う髪型をピシャリと選んで下さる髪結いさんに出会えるかどうか?それが成功への鍵となるやもしれませぬ。
どなたか、よい髪結いさんをご存知ないでしょうか?
さて、長くなって参りましたので、我が最愛の人ふみゑさんについてのお話はこれにて一旦終了と致しましょう。(エピソード多く、永遠に続きそうな気配なので・・・苦笑)
ちゃんと今年の100歳のお誕生日には、お側に馳せ参じておりました。笑

普段は離れて暮らしておりますが、ふみゑさんの横が私の指定席ですからね。
最後に再び、

やっぱり美人でしょう♪

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ふみゑさんのお話14

出来ればふみゑさんにちなんだものを身につけたい・・・。
前述の通り、彼女のの若い頃のキモノは残っておりませんが、私がこども時分にふみゑさんが着ていたものは箪笥の中にあるのです。
要は、ふみゑさんが既におばあちゃんになってから作ったものなので、お婆さんが着るようなキモノばかりではあるのですが、帯で工夫をすれば何とかなるであろうと、昨年の正月に、夏物で着られそうなものを1枚箪笥から引っ張り出して参りました。

ひとまず、母やすこにお願いして、地元の悉皆屋さんに見て頂いたところ、小千谷縮みと判明。
仕立て直す価値ありとの診断でしたので、白寿の祝いに間に合うように、仕立てて頂きました。
おや?何だかちょっとおかしいですね、この話。
お祝い事の主役はふみゑさんのはず、順当に考えれば、ふみゑさんがキモノを仕立てるべきですよね?
しか~し、キモノを仕立てることになったのは、孫の私。
いつの間にやら、私がキモノを1枚増やす手筈になっている。
おかしいなぁ・・・ふっふっふ・・・。

結果、この件の被害者は母やすこ。
私にお財布の紐をこじ開けられてしまうこととなりました。
お母様。不詳の娘は東京の空の下、今日も元気です。感謝!(私信)

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ふみゑさんのお話13
一部は戦時中にお米に替わり、残っていたものも、大阪の空襲で焼かれてしまいました。
時折思い出しては「あれがあったら、あんたが喜ぶだろうに・・・」と話しております。悲しい記憶ですね。
ところが、全く何も残っていないと思っておりましたのに、数年前に、1枚だけ出てきたのです。
それがこのキモノ。

ふみゑさんが嫁入りの歳に着た留袖です。

大阪には持って行かず、広島の実家に置いていたものなのか、戦火の中を命からがら持ち出したものなのか・・・。

古典的な鳳凰の留袖は、ふみゑさんの一番上の娘・ちさとさん(私の叔母で父ひろしの妹)が嫁入りする際に、母親(ふみゑさん・私のおばあちゃん)から持たされました。
娘に持たせることの出来る、唯一のキモノだったのだそうです。

この留袖は、ちさとさんのところで大事にされておりましたが、長い時間の間に、生地が弱ってしまい、もうキモノとして着ることは出来なくなってしまいました。
そして、ちさとさんがふみゑさんに
「もうキモノとしては着れないけれど、あなたのものだから、どうにかして、孫のひよさに残してあげるといい・・・」と言って、このキモノは何十年かぶりに、ふみゑさんのところに戻って来たのです。
ふみゑさんは、その留袖から、私にクッション2つを作ってくれました。

形は変わってしまいましたが、これが私がふみゑさんから譲り受けたキモノです。
ヨダレを垂らすといけないので、これで昼寝は出来ませんけどね。

ちなみに、キモノ同様、若い頃の写真も戦災に遭ってしまいましたので、残っているのは先の1枚と、今回の婚礼の時写真、あと1枚ふみゑさんが3歳の頃のものが1枚のみ。
残念な限りです。

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