シンデレラのキモノ
はい、江戸の華『小倉充子展』をチラッとね。
展覧会の様子が見たいというのも、関西出張も、もしかしたら言い訳なんじゃないの??と自分たちですら感じるほどの集結ぶりというか・・・要は、こころやさんを根城にして、昨年暮れの美大生の魔の巣の再現をして来たわけです。苦笑
夜更けにゴソゴソとつまみを持ち寄って、明け方までガヤガヤと。
翌朝お店が開く頃には、充子さんを残して私達は取材へと向かいましたので、恐らく一緒にいたのは12時間くらいかと。苦笑
しかし、ちゃんと写真だけは撮って参りましたよ♪

先に東京で開かれた『夏きもの展』の中盤から投入された新作絵羽を、大阪で拝見することが出来ました。

韋駄天に

天邪鬼やね♪
大阪であっという間にお嫁入りしたそうです。
充子さんの絵羽とこころやさんと言えば・・・、私も試着させて頂いたあのガラ札の絵羽を覚えていらっしゃいますか?
展覧会で飾れば、瞬く間にスルスルとお嫁入りしてしまう大人気の小倉充子さんの絵羽キモノの中で、不思議とお嫁入り先が決まらずにいたキモノ。
私が知っているだけでも、かなり多くの方が気に入って顔映りを確かめられているのです。
なのに、何故かお嫁に行かない・・・。
既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、実はそのガラ札のキモノが、4月の東京での『音色展』で、スルリとお嫁入りしたのです。
私、その現場に居合わせたのですが「嗚呼、このキモノはちゃんと自分の行き先を知っていたのだなぁ・・・」とつくづく感心したのでありました。
そうそうアレです、正にシンデレラの靴みたいな感じ。
ぴったり嵌って、見ていて、本当に爽快でした。
そんな劇的な瞬間を目撃してしまったら、私の気持ちも少し軽くなりましてね。
自分の小倉絵羽には、腰を据えてゆっくり出会おうかと。笑
楽しみに待つ時間を長く持つのも悪くないなぁ・・・と思ったのでありました。
・・・で、気持ちの変化があったところで、今年は注染の小倉浴衣を心置きなく楽しんでいるワケです。
最後に種明かし、ガラ札のシンデレラは、いつもコメント下さる櫻子さんでございました。

カッケ~~~!!
じっくり鑑賞されたい方は、櫻子さんのブログへどうぞ。(ココ・ココ・ココ♪)

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江戸名所ふたつ
7月末のこと、落語に引き続き、江戸名所浴衣の似合うところに出掛けて参りましたよ。

国立(くにたち)の音楽茶屋奏さんで開催された『納涼三人会』上野茂都/宮野裕司/柳家小春。

(写真向かって左から宮野裕司さん・柳家小春さん・上野茂都さん)
はい、柳家小春さんの唄声に癒されて参りましたが、皆さん、もうお気づきですね♪
昨年11月から、チョコチョコ小春さんのライブを覗かせて頂いている私達ですが、実は、今回はこんなことになっておりました。

へっへっへ~、お揃いであります♪

マエマエ

ウシロウシロ

マエウシロ
並んでいると、同じ浴衣地なことは解りますが、個別に見ると柄出しでかなり違うのですよ。
実は、どちらも野田さんのお仕立て。
私のリクエストは先日のブログに書きましたが、小春さんのリクエストは、胸まわりに強い色が来ないようにすることだったのだそうです。

あぁ・・・この柄出しもやわらかい感じできれいだなぁ♪(そして、小春さん可愛い・・・

この日の私の帯は、この6月に、LUNCOさんで求めた麻の帯。

かなり使い回していますが、ブログにアップするのは初めてでしたね・・・。

充子さんの浴衣共々、この夏のヘビーローテーションアイテムです。

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小倉充子浴衣『江戸名所』初下し
予てから拝見したかった喬太郎さんの落語にお誘い頂き、明日であると心躍らせておりましたが、日にちを間違えて見逃してしまったことが判明。
あ゛ー、何故にカレンダーの25日のところに予定を書いてしまったのか??
反省と落胆にまみれながら食べた鰯フライのことが、きっと記憶として残るのだなぁ・・・。涙

気を取り直して・・・
先日ちらりとお見せしましたが、大好評で幕を閉じた『小倉充子 夏きもの展』にて、三越オリジナルの小倉充子浴衣『江戸名所』の初下しを致しました。
せっかくですので、三越さんのパンフレットに掲載されている浴衣の柄出しをまずはご覧下さい。(コチラ)
そして、これが私。

随分印象が違いますでしょう。
三越さんの仕立てでは、江戸名所の図柄ひとつひとつがよく見える感じですが、私の浴衣の方は柄全体がずっと抽象的に見えませんか?
はい、狙い通りです!!
これは絶対に柄出しで遊べる浴衣に違いない!!と見染めて手に入れた浴衣ですから、野田さんへの仕立てのお願いには、三越さんのパンフレットに「これとは全然違う感じにして下さい。」「下前の胸のところに格子を入れて、全体に格子でリズムを取って下さい」と添え書き。
最後に「細かいところはお任せします。」(これ、大事です!!笑)

見事希望通りに仕立てて下さいました。(野田さん、ありがとうございます!!)

背中はこんな感じ。

??何やってるんだろう私??

あ・・・あられ食べてるんだワ。笑
築地ということで、頭には巻貝の簪。
百合の芯ナシの絽の帯に、

帯飾りは、実は増上寺の水琴鈴のお守。

昨年の『はきもの祭』の際にお客様からプレゼントとして頂いたのですが、とても涼しげな音がして、あんまり素敵なので、バチあたりかな?と思いつつ、増上寺の赤いプレートをはずして帯飾りとして使用しております。(プレートの方はバチがあたらないようにお財布の中へ。笑)

下駄には、これまた小倉充子さんの鼻緒。

台は、6月末に開催されたちぐささんの催事で求めた縞の美しい漆の台です。


小倉さんの江戸名所浴衣、着て益々好きになりました♪
落語会にも良さそうでしょう・・・。

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小倉充子日本橋三越オリジナル注染
私達が訪ねたのは小倉充子さんの型彫り実演が行われた日。

ほっほ~、神妙そうに小倉さん励まれておりますよ♪
そんなお仕事中の小倉さんの邪魔をしつつ、イソイソと目的のものに近づきます。

そうなんです、今年は小倉充子注染の日本橋三越オリジナル柄が発売されているのです。

こちらのトルソに着せられている浴衣は、三越のゆかたのパンフレットの表紙も飾っております。

ほんのり生成り色の生地に、染められたお江戸の景色。
あ゛~~、いいじゃないか!!
そして、三越縞。

解りますか?右から三・五・四で『ミツ・コ・シ』。

今度は左から『ミツ・コ・シ』。
こっちもかわいい♪

試着中のお姉さん方に撮らせて頂きました。

色違いも素敵だなぁ・・・。
え??ヤダ、困った。小倉充子注染を、私、三越さんで買っちゃうの?
小倉さんの個展で、いつの日か絵羽柄をって決めてたハズじゃない??
色々と段取りが違うけど・・・、エ~イ、飛び降りちゃえ!!
・・・ってな問答を全くお首にも出さず、突然「解った。買う!!」と叫んだもので、横にいたうにさに大層驚かれ、「誰が??」と聴き返されてしまいましたよ。苦笑

さて、これらの日本橋三越オリジナルの小倉充子注染ですが、デパートさんのオリジナルだと大量生産されているんじゃない??っと不安に思われませんか?(私はちょっぴり心配でした。)
そこでお訊ねしてみたところ、なんと、かなりの小ロット。
いや、むしろ市販で流通している反物よりも少ないくらいかもしれません。(三越さん、ユーザー心を解ってるなぁ・・・。)
そして、小倉充子作品はお江戸以外では中々手に入れられないとお嘆きの方達にも朗報です!!日本橋三越オリジナルですが、全国の三越でお取り寄せ可能だそうです!!
さぁ~て、久しぶりに野田さんのお世話になろう♪
柄出しで雰囲気が結構変わりそうだぞ、この生地は!!

ちなみに、『~江戸ゆかたフェア~』は終了しておりますが、『2013 三越のゆかた』は8月20日まで続くそうです。

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仕事明けに2
お察しのことと思います。
7月に亡くなった祖母ふみゑのものです。

いつの頃に縫ったものか?袖を通さずに箪笥の底にしまっていたものが、出てきたのです。

祖母の手で縫われた、男物の生地のような、私にはちょっと大きい浴衣。
ふみゑさんは、明治生まれの女性としては大きな人でした。
少なくとも身長は160cmを超えておりましたし、足のサイズも家の女の中で一番大きく24・5cmのEEEサイズ。
この浴衣を見つけたのは、祖母の容態が悪くなり、看護師さんから最後に着せるもののことなどを考えるように言われた後のこと。
一度も袖を通していない浴衣でしたから、この浴衣を着せるべきか?と思いもしたのですが、祖母の手で縫われたものだと思うと、私にも母にもそれをすることが出来ませんでした。
結局、翌日、母とふたりで、祖母が子供の頃からあるという近所の呉服屋さんを訪ね、祖母好みの浴衣を新しく手に入れ、この浴衣は私が貰うことに。
ふみゑさんが元気な時に、私がこの浴衣を着たいと言ったなら「地味過ぎる・・・」と苦言を呈していたことと思います。

だから、紅い帯。
まだまだ涙は出ますが、本を描き上げて一番最初に着たいと思ったキモノでした。

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仕事明けに1
少しはキモノのお話も致しましょうかね・・・。苦笑
脱稿翌日のこと、松山在住の大学時代の友人が、諏訪の実家から八王子まで足を延ばして訪ねてくれました。
しかし・・・前日まで昼も夜もない生活をしていた私達、部屋は荒れ野どころか戦火の跡。とてもとても人様に上がって頂けるような状態ではありません。
こりゃ、参ったな・・・。
前日の夜、この際、八王子の駅付近で会ってランチでもしようと提案したところ、思いがけない答えが返って参りました。
「少しでも長く会いたいし、車も止めやすいし、●●まで行くよ!」
●●というのは、私の家から一番近いスーパーのこと。
もちろん、特別なものなど何もありません。
いや、せっかくだし、ロミちゃんや朋さんにも声を掛けてみるし、そうなるとふたりからもアクセスのいい場所の方がいいだろうし・・・と私がモゴモゴやっているうちに、急な呼び出しにも係わらず、朋さんの運転でふたりは揃って駆けつけてくれることに。
あれれ、久しぶりの再会が、うちの近所のスーパー?何だか変じゃない??うむ、かなり可笑しい♪
結局、その変な状況が、私、面白くなってしまいまして・・・、当日の朝になってから、更にヨーコさんにもお声掛け。笑
何故か八王子のスーパーで、プチ同窓会となったのでありました。(新しい経験だったカモ・・・。)
普段簡単には会えない大切な友人と、まるで近所に住んでいるみたいに会って別れるのは、なかなかいいものでしたよ♪
そんなこんなで、私は気楽な浴衣。

半衿付けの必要もなく、準備が簡単だということもありましたが、脱稿の翌日、どうしてもこの浴衣を着たいと思う理由がありました。
つづきはまた明日。
しばらくお休みしておりましたので、ロミちゃんって?朋さんって?ヨーコさんって?と思われる方もいらっしゃるやもしれません。いろいろありますが、『友人ロミちゃんについて1・2・3』『目白散歩1』『恒例の鎌倉meeting3』『れえすの花さんの帯を見て うっとりする会を訪ねて2』『朋さんの雪花絞の帯』『花盛りの春、西へ東へ17・18』あたりをご覧頂ければ、少~し垣間見えるやもしれません。笑

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2011年今年の初浴衣
今年最初の浴衣の着用となりました。

お気に入りの関美穂子さんの浴衣に、

桃葉さんデザインの伊勢木綿を半幅に仕立てたものを合わせてみました。

帯留には陶器の帆船。

木綿は絹ものより艶がありませんので、どうしても色が沈み気味になりますが、小物に彩度のあるものを使って、爽やかさをアップ。

この日は、大阪からこころやさんが東京に遊びにいらしていて、夕飯をご一緒に♪
頻繁にメールやお電話で連絡は取っていたものの、お会いするのは昨年の9月にお店を訪ねて以来のこと、積もる話に時間はあっという間に過ぎてしまいました。(また来て下さいね~~~!!)
実のところ、寂しい心持ちで過しておりましたので、楽しい来客は、とてもありがたくありました。

明日は、こころやさんが大阪から提げて来て下さった素敵なものをご紹介したいと思います。

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今年最後の浴衣1
ふざけるな!まるでこれから夏が始まるような気候じゃないか!
この日は昼過ぎから仕事の打ち合わせ、夕方からは、ドイツから帰省している友人と会食の予定。
決して涼しいなどとは思っておりませんでしたが、これは予想をはるかに越えたことでございます。
綿麻の浴衣に襦袢を着てキモノ風に支度するつもりでありましたが、潔く、襦袢も着ないことに。

ただし、打ち合わせに裸足は無礼かしらと思い、ストレッチ足袋を着用。

9月に浴衣を着るなんて、初めてのことでございましたが、新宿を歩いておりましたら、ちらほら浴衣姿の方を拝見いたしました。

そうよね・・・流石に、今年はそんな気分よね・・・と同士を得たような気持ちになった私ですが、その浴衣姿の中に、ミニの浴衣を着られているお嬢さんを発見!
噂には聞いておりましたが、本物を拝見するのは初めてのこと。
おお~♪とばかりに、失礼かとは思いましたが、目を皿のようにして観察させて頂きました。
自分では着たいとは思いませんが、お嬢さんのキャラクターに良く合っていて、予想外にかわいらしかったですよ。
自分でも、この感想はかなり意外なものでしたが、上手に着ておられました。
勝因は、ほとんど着物には見えなかったことかもしれません。苦笑
パッと見、後ろ姿は腰に大きなリボンの付いたワンピース。
一緒にいたうにさは、私が言うまで全く気づかない程でありました。
そうですね・・・過去に遭遇した、浴衣に子供用の七五三に着けるような金糸・銀糸の入ったアンティークの袋帯をされていたお嬢さんや、おはしょりがスカートみたいに膝まであるお嬢さんの方が、ずっと肝が冷えましたね。苦笑
まぁ、私としては、それでも、着ようという努力に対してエールを送りたいわけで、キモノとしてはいささか珍妙なものであっても、微笑ましさを感じずにはいられないのであります。
キモノというものの持っている独特な美意識のようなものに目覚めるのは、ゆっくりでもいいのかもしれませんし、楽しいと思い始めれば、意外と成長は早いのカモ。
着始めたばかりの方に、着方について綺麗だとか正式でないとかを言っても仕方が無いかなぁ・・・と思うのです。
言いたいことが何かあるとすれば、大事に着て欲しいということでしょうか・・・。
昨今、花火大会の後に、脱ぎ捨てられた浴衣がたくさん落ちていると聞きます。
手入れも面倒だし、来年は新しいのを着たいしで、1回きりの使い捨て、これには流石にもの申したい。
・・・というか、哀しい。涙
キモノを着るとか着ないとか以前のお話、モノは大切に致しましょう。
そして、使い捨てにしても惜しくないような浴衣を大量に生産している生産者側の責任についても、考えずにはいられないのでありました。(ちょっと真面目なお話・・・。)

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はやぶさの後の、おみちびき4
この日は、綿麻の浴衣に、黒に茶の博多帯。

昨年は、写真を撮り損ねたので、ちらりとしか出ておりませんが、田舎の夏祭りに行った際に着用しておりました。
数年前に、珍しくプレタで購入したものですが、この浴衣には大いに泣かされました。

実はサイズがフリーサイズのものでして、大きいのなんの・・・。
試着した時には、着物の上からでしたので、あまり気にもしなかったのですが、持ち帰ってみれば、縦にも横にも巨大で着辛いことこの上ない。
世の中の人って、こんなに大きいの??急激に自分が小人化していく気持ちになりましたわよ。
それでも我慢して、ひと夏はそのまま着用しましたが、次の年の夏が来る前に和裁師の野田さんに助けを求めて直して頂きました。(いつもありがとうございます~~!!)
しかし、大きいキモノって本当に着辛い。
もちろんjustサイズが一番だとは思うのですが、大きいキモノを着るのに比べたら、小さいキモノを着る方がどれだけ楽なことか・・・。
最近はプレタのキモノや浴衣でかわいいものも増えておりますが、サイズを見る度に、悩ましく溜息をつくばかりです。
丈はSかMサイズ、裄はLかLLサイズ・・・完全に企画外の私。
もっと細かくサイズがあったらいいのになぁ・・・。

帯留は無くても良かったのですが、夏を惜しむ気持ちで金魚をポチリ。
しかし・・・惜しみたくとも、惜しめない程に、まだまだ暑い日々。汗

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ままならぬ『すもも祭』5
この日は、蔦柄の綿紅梅の浴衣。

一昨年の夏に落語を聞きに行った折に着ていたものと同じです。

帯は、Luncoさんで求めた博多帯。

帯留は瑪瑙の鯉ですが、この日は和金のつもり。笑
そろそろ浴衣も終わりですね。

東京の夏は短い・・・この事実が、随分長い間、自分の中で腑に落ちぬことの1つでありました。
そう、私の生まれた広島では、6月の第1金曜日に行われる『とおかさん』というお祭が、浴衣の解禁日の様なもの。
東京では、浴衣姿を目にするようになるのは7月に入ってからです。
この凡そ1ヶ月の差が、浴衣を着る回数を減らしてしまう・・・来年あたりから、東京も6月解禁にならないかしら・・・。苦笑

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